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成年後見・保佐・補助

■将来呆けた時、あなたならどうしますか?

「自分は、丈夫な夫や子がいるから大丈夫。何かあってもみんなが面倒みてくれる」という方は本当に幸せです。
ですが、核家族化、高齢化の流れの中、一人で暮らす高齢者の方は確実に増えています。
そんな時代にできた制度が成年後見制度なのです。
その基本理念は、「自己決定の尊重」、「残存能力の活用」、「ノーマライゼーション」の3つがあげられます。
少し難しいですが、要は本人の保護と権利侵害のバランスを見ながらも、できるだけ本人の意思を尊重し、最善の利益を実現しようという理想がうかがえます。
とはいっても、できて数年、まだまだこれからの制度です。
徐々に制度は理解されつつありようですが、やはり必要になってからあわてて相談に行き、後見申し立てをするというのがほとんどです。

呆けてからも人生。
もしかしたら、将来何十年もその状態で過ごさなければならないかもしれません。
この機会に、じっくり時間をかけて自分の将来の過ごし方を考えてみてください。

■成年後見ってどんな制度?

かつて禁治産・準禁治産という制度がありましたが、問題点も多くあまり利用されていませんでした。
しかし、急速な高齢化社会への移行とももに、軽度の精神上の障害がある方にも利用しやすい実効性のある制度が望まれていました。そこで誕生したのがこの成年後見制度という新しい制度なのです。(平成12年4月1日施行)
以下、以前の禁治産・準禁治産制度と変わった点を列挙しておきます。

■配偶者が当然に援助者になるのではなく、申し立てをして家庭裁判所の審判を受ける。
■軽度の方を対象とした補助制度を新設。
■任意後見の制度の新設。
■保佐監督人、補助監督人の新設。
■公示方法が戸籍記載から登記に。(成年後見登記)
■より本人の意思尊重へ(日用品購入等は後見人の取消権から除外等)

■ではどんなときに必要となる制度か?

判断能力の不十分な方の判断の能力を補うために生まれたこの成年後見制度ですが、核家族化が進んで久しい昨今、別の高齢者問題にも適応が期待されています。
それは、判断のが衰えつつある一人暮らしの高齢者を狙ったリフォ−ム詐欺、催眠商法、送りつけ商法等の被害から高齢者を守るため、後見・保佐・補助制度を利用することで本人のした法律行為を取り消すことができ、契約上のトラブルを防止できるようにしようというものです。
判断の能力が十分でないと審判を受けた被成年後見人、被保佐人、被補助人らを総称して法律上、制限行為無能力者と呼ぶことがあります。

■ 後見・保佐・補助の違い

後見

精神上の障害によって判断能力がほとんどない人を保護するため、一定の者の申し立て請求により家庭裁判所の審判でなされます。任意後見契約が登記されているときは本人の利益のため特に必要と認めるときに限りなされます。
本人(成年被後見人)の援助者としては成年後見人が選任され、以後本人の法律行為の代理をします。(代理権)
日用品の購入等以外の本人がした法律行為は取り消すことができます。

保佐

後見には至らないにしても、精神上の障害によって判断能力が著しく不十分(重度のまだら呆け)な人を保護するため、一定の者の申し立て請求により家庭裁判所の審判でなされます。
本人(被保佐人)の援助者としては保佐人が選任されますが、成年後見人のような広い代理権は無く、本人の同意のもとで別途家裁審判で与えられた特定の法律行為の代理権と民法13条各号に該当する重要な財産上の行為(※)について同意権があるにとどまります。
保佐人の同意無く本人がした民法13条各号に該当する重要な財産上の行為については取り消すことができます。
(※)例:不動産の売買、家賃の受領、借金、遺産分割等

補助

後見、保佐には至らないにしても、精神上の障害によって判断能力が不十分(軽度のまだら呆け)な人を保護するため、本人(被補助人)の同意を前提に一定の者の申し立て請求により家庭裁判所の審判でなされます。
本人の援助者として補助人が選任されるます、本人の同意のもとで別途家裁審判で与えられた特定の法律行為の代理権と本人の同意のもとで別途家裁審判で与えられた民法12条各号に該当する重要な財産上の行為の一部について同意権があるにとどまります。
補助人の同意無く、審判で同意を得なければならないとした本人の法律行為については取り消すことができます。


片山司法書士事務所の司法書士片山哲也は、社団法人成年後見センター・リーガルサポート京都支部所属の司法書士です。
成年後見にからむ多くの問題に早め早めに取り組むお手伝いをするべく、税理士・行政書士・ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士等の各専門家と連携して問題解決にあたります。
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